天神平~谷川岳(トマの耳、オキの耳)
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最終更新日:2018/09/04
トレッキング
30年振り3度目の谷川岳、20代、30代に登って以来だ。初めての谷川岳は夏、西黒尾根経由でとにかく暑くてばてた思い出がある。2度目は秋、巌剛新道経由。登る途中で突然の豪雨に遭い、膝まで浸かる渡渉を余儀なくし、全身が冷え切って肩の小屋が見えた時には涙が出るくらい嬉しかった思い出がある。翌日の新聞には谷川岳付近で3人も命をなくした記事が出ていた。あまりいい思い出がない谷川岳なので、今回はfujin連れということもあり、水上温泉で前後泊、ロープウェイを利用した天神尾根経由という贅沢なトレッキングとなる。
関越道で水上に向かう。水上温泉のホテル聚楽の駐車場に車を預け、水上温泉を散歩する。3連休明けのせいか、町は閑散として観光する場所も道の駅以外さしてない。水上駅前の案内所で観光場所をいろいろ聞いているうちに急に雨脚が強くなり、雷まで鳴り出す。困っていると案内所の女性の方がホテルに車で迎えに来てくれるよう電話をかけてくださった。ほどなく迎車が来て、駐車場で自分の車から荷物を下ろし、さらにホテルの玄関まで送っていただいた。親切なホテルである。
早く着いたので、さっそくホテルの温泉に入る。広くて気持ちがよい。ところがまた突然の雷雨。さらに停電に。非常用の照明が点いたが薄暗い浴場となった。昼間なので露天風呂から内風呂に光が差し、入浴に差支えはなかった。雷が収まると露天風呂に出て山肌や川に打ち付ける強い雨脚を見ながら湯に浸かる。なかなか乙な温泉風情となった。後で聞いた話だが、どうも町の変電所に落雷があり、付近行ったが停電になったらしい。それでも夕方までには復旧し、夕飯の心配もなくなった。
翌日、8:00にホテルを発つ。車でロープウェイ駅まで行き、駐車場の6階に駐車。6階といっても地下に5階分潜った立体駐車場なので1階のようなものだ。上階に上がると7階のロープウェイ駅。空いていたのですぐに乗れる。相席は若い外国人の男性と日本人の女性の素敵なカップル。見るからに軽装なので天神平止まりかと思いきや、凄まじい勢いでオキの耳まで往復していた。天神平で我々二人の写真を撮っていただいたのもこのカップルだった。
天神平から熊穴沢避難小屋までは木段の多いなだらかな登山道。そこからは岩場の多い急な道となる。随所にロープや鎖があるが、それを利用するほどではない。ただ、前日の雨で岩肌が濡れていたので滑らないよう慎重に登った。尾根に出ると雪田が見える。登山者も点々と見えるので頂上はもうすぐだ。雪田は階段状に踏み跡がついていて、それを辿って登る。雪田から雪解け水が流れ出ているのを見ていると暑さも忘れられる。雪田を抜けると肩の小屋。大勢の登山者が休んでいた。私たちもたくさんあるベンチの一つで休憩。辺りには笹の草原が広がり、緑の中に黄色いミヤマキンポウゲの群落が目立つ。
5分ほどでトマの耳の頂上に着く。あいにくガスの中で眺望はきかない。ここでおそらく中国人?の単独行の青年に写真を撮っていただく。この愛想のよい青年は途中からほとんど同行だった。トマの耳からオキの耳までは高山植物のお花畑が広がる。しきりに写真を撮る登山者が多い。高山植物を楽しみながらオキの耳までゆっくりと歩く。頂上はまたしてもガスがかかっている。ここから引き返す途中でガスが次第に晴れてくる。トマの耳の頂上の登山者がはっきりと見えるようになった。周辺の山肌も青に緑に映え、そして雪渓が白く輝いて見える。
再び、肩の小屋付近で休憩をとった後、一気に下る。一気といってもfujinが足に違和感を覚え始め、ゆっくりと下り始める。途中でどんどん下山者に抜かれる。が、あまり気にせず、下りは滑りやすいので一歩一歩慎重に下っていった。熊穴沢避難小屋で休憩。ちょうど休憩中の若いカップルと話す。ここ止まりで天神平に引き返すという。頂上付近のお花畑の話をしたら、次回は必ず頂上まで登るという。素敵なカップルだ。
木段を下っていると見るからにスマートな中年の女性に話しかけられる。後で整理すると、巌剛新道から来たが、田尻尾根(その時は尾根の名前もあいまいだった)を下ると駐車場までどれくらいかかるかという質問だった。田尻尾根を下ったのは30年も前のことなのでどうにもわからないので、ロープウェイで下ったほうが楽ですよと、見当違いの返事をしてしまった。この方すごく山慣れしているらしく、あっという間に下っていかれた。
こちらは天神平からロープウェイで下る。駐車場から車でホテルに向かう。ホテルに着いたのは16:40。1日がかりのトレッキングだ。以前はいずれも先ほどのご婦人と同じく日帰り登山だったので全く余裕がなかったが、今回はこれから温泉とバイキングが待っている。
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お花畑の高山植物
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