破風山~札立峠~水潜寺~満願ビレッジ
4年ぶりの破風山(はっぷさん)を登る。今夜泊まる満願ビレッジ近くの無料駐車場からスタート。しばらくアスファルト道を歩いてから山道と合流。道々、風戸(ふっと)の集落が点々とある。軒先の唐辛子束、大根畑、枯れすすきなどのどかな山里の風景が繰り広げられる。風戸の鏡岩を見る。案内板は風雨で痛み説明が読みにくいが、断層が動いたときに岩肌が摩擦で磨かれ鏡のようになり、それで「風戸の鏡肌」と呼ばれている。もちろん今は風化で鏡面ではない。基岩はジュラ紀の秩父古生層だ。鏡肌を造った風戸断層は新生代のものらしい。
集落を抜け山道に入る直前にカウンターが置かれている、皆野町が登山者数を毎月集計している。Web(http://www.minano.gr.jp/hike/)を見れば各登山口からの登山者数がわかる。落ち葉を踏みしめながら登っていくと猿岩が現れる。ここで男性ハイカーに会う。水潜寺から登ってきたそうだ。車を置いているので引き返すという。猿岩からほどなく歩くと落ち葉のぎっしり詰まった破風山の肩の広場に出る。その少し上に立派な東屋があった。それまで吹いていたやや強い風がやみ、昼食を摂るのに絶好の場所。朝作ってきたサンドウィッチに、固形燃料で沸かしたコーヒー。東屋は4年前にはなかったように思えるが、改築されたのかもしれない。破風山頂上はすぐ上、広くはない。しかし、宝登山など長瀞方面と明日登る予定の武甲山がくっきりと見え、眺望がすばらしい。
札立峠までやせ尾根を下る。札立峠の由来は、大旱魃の時に雨乞いの信仰から立てられたという。4年前は先の大前山まで登ってここに引き返し、秩父華厳の滝までのハイク。今回は時間がないので、札立峠から下る。30分ほどで秩父34番札所水潜寺に着く。社務所には「熊に注意」の新聞記事が貼ってあった。2016年10月6日付の埼玉新聞だからわりに新しい記事だ。熊による事故が多発傾向で県が注意を呼び掛けているそうだ。二人で熊鈴をリンリン鳴らして歩いていたが、熊に出遭わずひとまず安心。水潜寺をお参りした後、バス道路を20分ほど歩いて駐車場に着く。近くの大きな民家の庭先に「秩父のおもてなし お茶が入るから寄ってがっせえ」との案内板が。寄りはしなかったがまるで四国の巡礼地のおもてなしのよう。寄るべきだったのかなあ。駐車場の右手を登ると満願ビレッジだ。
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